【紫の豚】『思い出のマーニー』まとめ


米林宏昌監督『思い出のマーニー』
2014年7月19日(土)劇場公開


 ジョーン・ロビンソン「思い出のマーニー 上・下」
 絵:ペギー・フォートナム 訳:松野正子
 *************************************
   「この本を読んだ人は、心の中にひとつの
   風景がのこされます。入江の湿地のかたわらに
   立つ一軒の家と、こちらをむいている窓。
    何年もたってあなたが大人になって、
   この本のことをすっかり忘れてしまっても、
   その家はあなたの中にずっとありつづけます。
   そして、いつかその窓に出会います。
   旅をしてはじめて見た家なのに、
   ずっと前に見たことがあるような気がして、
   なつかしいような、せつないような気持になって、
   とつぜんマーニーのことを思い出すのです。
   これはそういう本です。」
 *************************************
児童文学のススメ 「宮崎駿が選んだ50冊の直筆推薦文展」

「宮さんがいなくなったら全員放り出されるぞ、とある時ハタと気がつく。
それでも、アニメーターは手に職があるからまだましです。
プロデューサーや制作の連中は、「30年のローンで家買っちゃった。
子供生まれちゃった。大学出るまであと20年以上かかるのに」
とお先真っ暗で鬱病になっちゃうと。」
「鈴木敏夫は最近、一所懸命に鬱病の本を読んでいます。
もっとも、敏ちゃんは自分に責任があるとは思っていませんが……。」
押井守『仕事に必要なことはすべて映画で学べる』

河合隼雄も認めた!『思い出のマーニー』にうつ病治療のヒントが
「日本の心理学の功労者、故・河合隼雄氏は
この作品を傷付いたたましいの再生の物語と読み解いた。
『子どもの本を読む』(岩波現代文庫)では、
主人公アンナとマーニーの交流や、アンナを取り巻く人のなにげない対応が、
心理学の見地からどのような効果があったのかを解説している。」
「映画では、物語の舞台を北海道に移し、アンナは日本人・杏奈として、
子どもたちに親しみやすい設定になっている。監督の米林宏昌監督は
公開にあたり「この映画を観に来てくれる『杏奈』や『マーニー』の横に座り、
そっと寄りそうような映画を、僕は作りたいと思っています」というコメントした。
この普遍的な物語は、複雑化する現代社会に疲れ、
意欲を失った子どもたちの心を癒し、希望を与えてくれるだろう。」

―(映画の)題材を決めたのは誰ですか?
西村義明:企画は鈴木敏夫さんです。他に候補はなかったですね。
       鈴木さんの本棚にあったのをパッと手渡した。かっこいいですよね。
「宮崎駿、高畑勲には絶対に作れない」ジブリ最新作『思い出のマーニー』解説


『思い出のマーニー』公式サイト - 二枚のポスター
【宮崎駿のファンタジー回帰】三鷹の森ジブリ美術館企画展示「クルミわり人形とネズミの王さま展~メルヘンのたからもの~」

「この原作は自分では生涯、映画にできないと思っていた。難しすぎる」
「これを作ることを決めたのは麻呂だ。あとは麻呂の責任だ」
宮崎駿「この原作は自分では生涯、映画にできない」『思い出のマーニー』解説

「鈴木さん(鈴木敏夫プロデューサー)から原作を渡されて読んだ。
面白く、感動的な話と思ったが、映像化するのは難しいと感じた。
アンナ(原作でのヒロインの名前)の一人称語りや心の描写が魅力だが、
それは動きで見せるアニメーションには向かない。『難し過ぎてできない』と一度断った。
それでも『ぜひやってほしい』といわれ、
イメージボード(作品の大まかなイメージを描いたスケッチ)を描いているうちに、
『アンナを絵を描く少女にしたらどうか』と思いついた。
そうすれば絵を通して彼女の心も表現できる。
自分自身でも映像化したものを見たい、という気持ちになった」
米林宏昌監督に聞く「思い出のマーニー」で挑んだジブリらしさの先

「(『かぐや姫の物語』は)すべて外注でやるという方針でしたから、
そこで知り合った有能なアニメーターたちがいます。彼らが加わる。
さらに『ヱヴァンゲリヲン』に行くはずだったアニメーターと美術の人たちがいたんですが、
諸般の事情があって『ヱヴァ』の制作開始が延びてしまいました。
そのため、『ヱヴァ』の主力となるはずだった人たちまで、
『マーニー』に参加してくれることになった。
アニメーションの現場としては、いま日本で考えられる最高のスタッフが集まったんです」
鈴木敏夫『仕事道楽 新版 スタジオジブリの現場』


【映画『思い出のマーニー』の感想】

宮崎駿
「水がすぐそこにある表現が素晴らしい」
「本当によく頑張った。(麻呂は)1+1を5にする男だとわかった」

高畑勲
「作画も美術も、それ以降の工程も、さすがはジブリだと言われるものを作った。
この作品をもって、ジジイが去った後、米林監督は押しも押されぬ
ジブリのエースだと世間にもてはやされるであろう。
それを認めることに私はやぶさかではないし、祝福したい」

鈴木敏夫
「宮崎さん、高畑さんという巨匠たちの半分の製作期間で、
あれだけまとまったきれいな絵を作り上げたということ。
この点の頑張りは立派だったと思います」

『思い出のマーニー』完成、宮崎駿&高畑勲が絶賛「1+1を5に」「ジブリのエースだ」
ジブリ鈴木P、ジブリらしい作品の復活に喜び!
『思い出のマーニー』会見レポート

2014/05/21 スタジオジブリ最新作米林宏昌監督の「思い出のマーニー」の記者向け説明会の模様をお送ります。
2014/08/01 スタジオジブリ最新米林宏昌監督『思い出のマーニー』完成披露会見の模様をお送りします。

2014/08/14 ジブリ汗まみれ公開収録in「思い出のマーニー×種田陽平展」の模様をお送りします。【前編】

鈴木:(美術監督の)種田さんにキャラクターの色指定もやってほしかった。
    昔は専任を置かずに美術の人が決めていた。
    その方が背景とのマッチングがうまくいくのではないか。

鈴木:マーニーの部屋が広すぎる。
種田:展示のために広くした。
    それに(米林監督の)絵コンテからスケールをつめることは難しい。
鈴木:アリエッティのときもそう。(小人の)部屋が広すぎる。
    でも、種田さんの展示(「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展」)は
    密閉感があってよかった。

鈴木:説明が多すぎる。シナリオの第一稿はもっと(説明が)少ない。
    映画では倍くらいに増えている。(セリフや説明を増やすのではなく)
    映画は画で観たい。

鈴木:米林は人物を描くとき平面的に描く。作画監督の安藤は人物を立体で捉える。
    極端に言うと、マーニーを描いたのは米林。杏奈は安藤。
    二人がいるシーン、平面と立体がどうやって芝居をするのか。
    それが『思い出のマーニー』の見所のひとつ。

鈴木:『思い出のマーニー』手応えが悪い。思ったよりお客さんが来ていない。
    女子中高生に向けて宣伝。その年代しか来てくれていない。
    そのことが僕は残念。大人が観ても面白い作品になっている。
    おじさんの中にある少女の心にも響く映画。

鈴木:西村の宣伝をみると、一生懸命に若さを強調している。
    米林と西村はそうはいっても(世間的には)中年。若いってちゃんちゃらおかしい。
   (米林と西村の)団塊ジュニアの世代はなぜか、自分の若さを強調する。
    自尊心が強い。人にとやかく言われたくない。
    広く開放して意見を求めない、自分たちだけが正しいと思っている。

種田:映画界に入ったとき、上の世代の人に
   「お前の考えはどうでもいい、映画に役立つことだけいえ」と言われた。
鈴木:彼ら(米林と西村)はそれと逆。この映画のためじゃない。

2014/08/29 ジブリ汗まみれ公開収録in「思い出のマーニー×種田陽平展」の模様をお送りします。【後編】


「ジブリの立体建造物展」米林宏昌監督サイン会開催

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『思い出のマーニー』第3のヒロイン・彩香

【スタジオジブリ株主総会】
鈴木:すでに皆さんの耳に届いていると思うんですけれど、
   スタジオジブリのですね、いまの全容に大きな変更を加えると。
   どういうことかというと、制作部門、これを一回ですね、
   言葉はちょっとキツイんですけれど、解体をしようかなと。
   大掃除っていうんですかね、リストラクチャー、再構築、
   それをしばらくの間やろうと思っていますんで。
   やっぱり宮さん(宮崎駿監督)の(長編作品)引退というのは
   すごく大きかったんですよ。その後のジブリをどうするか。
   そういうことで言うと、そのまま延々作り続けることは
   決して不可能ではなかったんですけれど、
   一旦ここらへんで小休止して、これからのことを考えてみる。
宮崎:そうやって悩んだってしょうがないから、
   来るときは降りてくるから(笑)。
   来ないときは何やっても来ない。
   映画の企画もそうですけど、誰かに見せたいと自分の中に
   湧いてくれば出てくるもんですけど、
   当てずっぽうに本を読んでも企画は出てこないですよ。
   子どもたちに何を見せるか。
   大人はついでに見てくれればいいんで。
   そこのところをどうやって嗅ぎ付けていくのか
   降りてくるのを待つしかないですけど。
(『情熱大陸』映画プロデューサー鈴木敏夫、2014年8月3日放送)

【舘野仁美「エンピツ戦記 誰も知らなかったスタジオジブリ」】
「(2013年)9月6日、宮崎さんの引退会見が開かれました。
引退会見を受けて、社内で説明会が開かれ、あらためて、
「マーニー」の制作後に制作部門の社員全員が退社となること、
ただし2014年末までは社員としての身分が保証されることなどが説明されました。
 まだ「かぐや姫」が完成していない中で、私たちは岐路に立たされようとしていました。
「マーニー」が終わればジブリを去らねばならないという
厳しい現実が目前に迫っていました。重い空気がスタジオ内に流れました。
 いつかこの日がくることは覚悟していたつもりでした。
しかし、いざ現実となってみると、やはりショックでした。
「宮崎さんと鈴木さんが『ジブリを畳む』と言ったら、
私たちはジタバタしないで、やめないといけないのよ」
 つねづね後輩たちにそう言ってきた手前、うろたえている姿は見せられませんでした。」
【THE NEXT GENERATION パトレイバー】押井守×鈴木敏夫トークイベント備忘録+α

【宮崎監督引退に続いて制作部門解体。名プロデューサーの見つめる次の時代】

「とりあえずジブリはいま制作部門を解体して、小休止に入っています。
2014年に『思い出のマーニー』を撮った後は、次の映画制作の予定は立てていません。
実は、2001年に『千と千尋の神隠し』を作った後も一時、
アニメ制作を休んだ時期がありますが、時代が大きく動くときに、
ジブリというスタジオに何が出来るのか模索する、
そういう時間も必要だというのが、いまの僕らの判断なんです。」
【庵野秀明】日本の手描きアニメーション終焉説【5年?10年?】

【STUDIO PONOC】
「今年(2015年)3月、スタジオジブリの米林宏昌監督が、
14年末に同社を辞めていたことが発覚し、話題となった。
そんな中、同社の西村義明氏が、ジブリとは別に新会社を設立していたことが、
本サイトの取材を通じて明らかとなった。」
スタジオジブリはどうなる!?“鈴木敏夫の後継者”西村義明プロデューサーが新会社を設立していた!

【背景美術会社でほぎゃらりー】
「ドワンゴは(2015年)7月31日、映画監督の庵野秀明氏が代表を務めるカラー、
スタジオジブリのプロデューサーである西村義明氏が代表を務めるスタジオポノックと、
背景美術を手掛ける新会社「株式会社でほぎゃらりー」を7月1日に設立したと発表した。
劇場用映画などで背景の制作や美術監督を務めてきた11人が所属する。
ドワンゴが50%、カラーとポノックが25%ずつ出資。
代表取締役社長に小林毅氏が就任し、
取締役には庵野秀明氏、西村義明氏、
ドワンゴ代表取締役会長の川上量生氏が就任した。」
ドワンゴら、背景美術会社を設立 川上会長「アニメスタッフの社会的地位上げたい」

【川上量生】
「すごくおこがましいんですけれど、(ジブリやカラーにとって)
僕が果たすべき役割があるとしたら、氏家さん
(故氏家斉一郎・前日本テレビ放送網会長)だと思うんですよね。
文化の庇護(ひご)者ですよね。そのためにはドワンゴをもっと大きくしなきゃいけない。
もしジブリに何かあった時、まだ支えられる規模じゃないんですよね、ドワンゴは。
ジブリにせよカラーにせよ、
そういう文化を守っていける会社を作るというのが、僕の役割だと思ってる」
ジブリファンはナウシカ2の夢を見るか? 庵野秀明、新劇場版『風の谷のナウシカ』実現への道

三鷹の森アニメフェスタ2015 米林宏昌監督講演会レポート
【米林宏昌監督の今後の作品づくりについて】
「全然わからないけれど、実際アイディアは1つ持っていて考えはじめた。
「マーニー」とは真逆のものをつくりたい。
鈴木Pの「マーニー」企画を最初断るときに
「もっと動く作品をやりたい」と言った。
「ポニョ」のアニメーションが好き。そういうのをやりたい。
高畑さんのように次作まで14年も空かないようにしたい。
「マーニー」のプロデューサーを担当した西村さんと
ちょっと話をしていて、やりとりをしている。」

「今後新作を作る際には「似たようなものは作りたくないと思っていますね。
新しい表現で何ができるかということを考えながら作っていきたい」ときっぱり。
また宮崎駿監督が長編作品からの引退を発表し、鈴木敏夫プロデューサーが
制作部門を一度解体する方針を明らかにしたことで世間を驚かせたジブリだが、
米林監督は「ジブリがどうなるかというのは宮崎さんと鈴木さん次第。
僕が考えるべきは観客の皆さんのこと」と語った。」
『思い出のマーニー』米林監督が語るジブリの作品作り


「思い出のマーニー」劇場本予告映像


『髙橋大輔、思い出のマーニーを踊る。』

ジブリ初のダブルヒロインに会いたい「思い出のマーニー」の世界をセットで再現する種田陽平展
闘志は静かに燃やせ 「24時間映画バカ!」の、攻める美術 種田陽平
ジブリ初のWヒロイン、英語主題歌、実写映画の美術監督・種田陽平『思い出のマーニー』解説
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スタジオジブリの(コンピューターの)秘密:『思い出のマーニー』の裏側
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米林監督が語る『思い出のマーニー』制作秘話【ジブリ】
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息子の小学校にいったら、玄関に米林宏昌さんのサインが飾ってありました。

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